アクアリウム 水草

ミクロソリウム 本ナローリーフ

はじめに

ミクロソリウム 本ナローリーフは成長が遅く、一般のアクアリウムショップでは入手困難です。育て方は基本的な飼育環境とメンテナンス作業を怠りなく行えば決して難しいものではありません。飼育環境をフルスペックで用意する必要なく希少な水草を楽しんでいただける品種であるため、是非お勧めしたいです。

特徴

「ミクロソリウム 本ナローリーフ」は、葉が特に細いタイプのミクロソリウムの仲間です。幅は約3mm、葉の長さは5cm~12cmです。一般に流通しているナローリーフ(流通名:インボイス)とはセミナローリーフと同等の葉幅のものです。ナロー系は多くの流通名:インボイスがあり、例えば「ナローナロー」や「リアルナロー」等があるのでかなり奥深いです。レイアウトでは、中景から後景の流木や石に巻き付けて配置することができます。ミクロソリウム 本ナローリーフは繊細な葉により小型水槽でも使いやすい水草です。流通は、アクアリウムショップでは見かけることは少ないですが、ネットショップで入手しやすい水草です。時間をかけて育成した大きな株はとても良い水景を作ってくれます。また「ミクロソリウム 本ナローリーフ」の種類として、葉が短い「ミクロソリウム 本ナローリーフ ショートタイプ」という流通名の種類もあります。

流通名ミクロソリウム 本ナローリーフ
別名本ナロー
学名Microsorum sp.
分布東南アジア
葉姿シダ、活着系
最大草姿葉幅5mm
生長速度遅い
増殖方法株分け
難易度★★★☆☆
おすすめ度★★★★☆
ミクロソリウム 本ナローリーフの特徴

「ミクロソリウム 本ナローリーフ」(左手)と「ミクロソリウム 本ナローリーフ ショートタイプ」(右手)を比較した写真です。葉の長さの違いがわかると思います。

ミクロソリウム 本ナローリーフ ショートタイプとの比較

育て方

水質に幅広く対応し、低光量にも強く、CO2の添加も必要ないことから幅広い用途に使用できる種類です。弱酸性から弱アルカリ性に対応しますが、中性でやや硬度がある環境が理想的です。育成していると新芽の部分が薄く透けたようになりますが、健全に育っている証拠です。定期的に古い葉と込み合った部分の葉を取り除く事により、整った容姿にすることができます。生長が遅く、1度コケが発生すると取り除くのが困難になりますので、コケ取り用の生体を多めに入れて予防することも有効です。砂やソイルに植えると根茎の通水性の確保が出来ずに溶けてしまう場合があるので、流木や石等に活着させたほうがよいです。

注意点は、通称シダ病と呼ばれるミクロソリウム特有の病気があり、葉が茶黒くなり一気に枯れてしまう症状が出る場合があります。一般的に水温が28度以上、根茎近くに水の淀みが発生している等の場合に発症しやすいと言われています。対策としては、水温を下げる(クーラーの設置)、通水性の確保(葉を間引く)などが有効です。活着した石や流木ごと取り出して、水の中で濯ぐのも有効です。もし発生してしまった場合は、発生した葉と触れた可能性がある葉も全て除去する等、思い切った対策が必要です。

照明普通
CO2無くても可 1滴/3秒(60cm標準水槽相当)
温度20-28℃
PH6.0-7.5
推奨水槽30cm~
植栽位置前景~中景
低床ソイル、砂、大磯
ミクロソリウム 本ナローリーフの育成環境&データ

植え方・活着方法

通常のナナ・シダ類と同様に流木や石に天蚕糸(テグス)やビニールワイヤーで巻き付けて植栽していきます。流木や石の活着方法は、最初に伸びすぎた根っ子や枯れた葉はハサミでカットして、流木や石に巻くことで綺麗に活着できます。

最後に

「ミクロソリウム 本ナローリーフ」は値段が高く、まとまった量を手に入れることが難しいですが、育てる環境が整えば繊細な水景を作ることができる希少な水草です。最初から良い環境で育てられれば後で安い買い物と思えるので水槽の環境を惜しみなく整えてしまいましょう。

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